毎年のように「例年を超える暑さ」と言われ続けている気がするこの酷暑の季節、みなさんいかがお過ごしでしょうか? 多肉植物の多くは夏は元気がなくなってきますが、今回は夏でもその魅力を失わず元気いっぱいのアガベを紹介したいと思います。今年も早くも半分が過ぎましたが、アガベの人気は相変わらず絶好調です。特にチタノタの人気は圧倒的ですね。しかし、今回はあえてチタノタ以外のアガベをご紹介します!
定番の品種からレアな品種まで、アガベのもっと広く深い世界をみなさんと一緒に探っていきたいと思います。さあ、新たなアガベの魅力に飛び込んでみましょう!
アガベと言えば「リュウゼツラン」という属名を冠したアメリカーナの斑入り A. americana var.margiana からご紹介すべきところですが今回大型種は割愛させていただきたく。小型・中型のアガベに限るとその定番中の定番はやっぱりこの「吉祥冠」を有するポタトルム系。肉厚でがっしりした葉っぱにわかりやすいトゲをギザギザまとうアガベらしいフォルムで古くから人気のあるコたちです。
ポタトルムのモンストタイプ。最近コレに斑入りが登場しました(我が家では経過観察中)。
ポタトルムの小型種といった位置づけのイシスメンシス。近年の強光線栽培でたくましい表情を見せてくれることがわかってきて人気再燃の予感。
ポタトルムに近い雰囲気だけどトゲが細かくうねうねしている姿で人気がでてきているグアダラハラナ。色の白いレオンや、短葉タイプもあってコレクタ心をくすぐります。
こちらも白く輝くボディが美しく、植物園やビルのエントランスに飾られることも多い人気種のパリィ。環境が良いと1m超の大株(アガベとしては中型ですが)になりますが、植木鉢で管理している限りではそこまで大きくなることはなさそう。最近は斑入りタイプもいくつかバリエーションがでてきて根強い人気を支えています。
アガベと言えばこちらも定番のコ。大きく成長するとボールのようなカタチになる姿は見事の一言。もともと大きくならない小型タイプや白ペンキが濃いタイプ、さらに斑入りでより白くなるタイプが人気です。
生長が早く大きくなり、ユッカのような優美な姿がシンボルツリーとしても人気のあるデスメチアナ。最近はそのカラバリがたくさん登場しています。全カラーを寄せ植えしてみたいところです。
ベネズエラについては単体で育て方特集もやりました。
細い葉っぱの先に黒く鋭いトゲがカッコいい定番種。ちょっと前に流通が始まった覆輪斑タイプがキレイでおすすめです。
こちらはそのマクロアカンサに似た、より普及種的なコ。園芸店や庭木ショップで手軽に入手できるはず。
チタノタが人気爆発するちょっと前に人気爆発していたのがエボリスピナ。特にトゲが揺らめく「陽炎」タイプに注目が集まっていて、ほとんどその揺らめくトゲしかないような「短葉&長トゲタイプ」がセレクトされて流通しているのを見たことがあります。
「ドラゴントゥース」という選抜種が人気のピグマエア。白く肉厚で強くうねってツメがいかつい……という理想のフォルムにしたいと思って頑張ってるけど意外と難しいです。
勝手に「硬葉系」と呼ばせていただいたのは、他のアガベよりも段違いでその葉っぱが硬く細く鋭いから。まるでカーボンファイバー製品のようです。
本来は美しいはずなのに、その美しい姿に出会うのが難しいのがフィラメント系。おそらくその美しさは葉数が多く密になった青年株で発揮されるので、流通量が少なくお値段が高めだからなのかもしれません。いつか見せてくれるそんな姿を期待しながら、小さなうちから鍛え上げましょう。
ハイブリッドアガベもいろいろ流通するようになってきていますが、そのなかでこのグループはなんでみんなこんなによく似ているんだろう……。あえて集めて違いを経過観察しています。
今回は基本的に、うちにあるものや以前に写真を撮ったことのあるもの、つまり比較的入手しやすい定番種を中心にピックアップしました。出たての新品種やレア種を含めるともっとすごい品種がいろいろありますが、それはまた別の機会に。
過去にもアガベ特集はいろいろやっていますので、併せてごらんいただけると幸いです。